胸鎖乳突筋への「温活」はヘッドマッサージと相性が良い
2025年05月28日 10時20分
頭ほぐし専門店atamaオーナーブログをご覧いただきありがとうございます。
ヘッドマッサージ(ドライヘッドスパ)専門家の江口です。
今回は、胸鎖乳突筋への「温活(おんかつ)」についてお伝えします。
温活とは、体を内側から温めることで血流や代謝を促し、冷えや自律神経の乱れを整えることです。
体の深部体温を適正に保ち、免疫力や美容、睡眠の質向上が期待できます。
そういった内容から、ヘッドマッサージとも相性が良いと思われます。
胸鎖乳突筋の温活で自律神経を整える
ヘッドマッサージにおいて、首まわりの「揉みほぐし」は施術効果を高めるための重要なポイントです。特に耳の後ろから鎖骨にかけて走る「胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)」は、自律神経に深く関与する「迷走神経」や「星状神経節」が近接する部位であり、温めることで神経系のバランス調整に寄与します。
そのため胸鎖乳突筋を含む首を温め、自律神経を整える「温活」をご自宅でのセルフケアとしておすすめしています。
国内外の研究では、首の前面を温めることで副交感神経が優位になり、ストレス軽減や血圧の安定、心拍数の低下といったリラックス効果が得られることが示されています。
特に星状神経節温熱療法(SGB-like therapy)と呼ばれる手法では、首元の温熱刺激により不眠、冷え、慢性疲労症候群などの緩和が確認されており、これは胸鎖乳突筋の位置と重なる領域にあたります。
温熱によって局所の血流が改善されると、酸素と栄養が脳に届きやすくなり、脳疲労やブレインフォグ(思考のぼやけ)の緩和にもつながります。
ヘッドマッサージとの相乗効果で、神経系・脳・筋肉の三方向から“質の高い癒し”を提供できるのです。
リンパの流れを促進し、美容にも
胸鎖乳突筋周辺には、顎下リンパ節や鎖骨下リンパ節など、顔の老廃物を排出する「出口」となるリンパ節が多く存在します。筋肉のこりによってこれらの流れが滞ると、顔のむくみやくすみ、たるみの原因になりますが、温めることで筋肉がゆるみ、リンパの流れも促進されます。
また、頸動脈が通るこのエリアは、顔面の血流と密接に関係しています。
胸鎖乳突筋が硬直して頸動脈を圧迫すると、肌への酸素供給が滞り、ターンオーバーの遅れや肌荒れを招くことがあります。
温熱刺激によってこの筋肉をほぐすことは、肌質改善、小顔、フェイスラインの引き締めにもつながる、美容面での重要なケアと言えるでしょう。
温める「温活」だけでもリンパの流れを促進し、美容にも好影響をもたらします。
ヘッドセラピストの施術に温活を取り入れる意義
ヘッドセラピストが胸鎖乳突筋ほぐしや首の温活を取り入れることで、従来の“頭中心”の施術を、より全身性・根本改善型のケアに進化させることができます。温めるだけでも副交感神経が活性化し、施術の導入部として活用することで、緊張したクライアントの呼吸や表情が緩むのを実感できるでしょう。
また、ヘッドマッサージの手技に不安がある新人セラピストでも、ホットパックや温感ジェルを使用すれば、安全かつ効果的に深部組織へのアプローチが可能です。
「癒し」と「改善力」の両立を目指す施術者にとって、胸鎖乳突筋のほぐしと温活は不可欠な手法となるはずです。
<参考文献>
・『プロメテウス解剖学アトラス 頭部・神経編』(医学書院)
・Racz GB et al. “Stellate Ganglion Block and its Use in Sympathetic Disorders.” Pain Physician Journal, 2004
・日本自律神経学会『星状神経節温熱療法の臨床的有効性に関する報告』
・NHK健康チャンネル「首を温めることで心と体の緊張がゆるむメカニズム」
・『美人は首で決まる』佐藤青児(幻冬舎)
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、症状が重い場合は専門医の診断を受けることをおすすめします。
このブログの作成者
ドライヘッドスパ・ヘッドマッサージの専門家
頭ほぐし専門店atama代表
江口 征次
Head Life(ヘッドライフ)代表
一般社団法人日本ヘッドセラピスト認定協会 理事長
株式会社ヘッドクリック代表取締役
ヘッドスパ専門店atama代表
【商品】
・日本初、ヘッドマッサージ施術用枕の販売
・日本初、業務用ヘッドマッサージオイルの販売
【登録商標】
・頭ほぐし専門店atama 登録5576269
・頭ほぐし整体院 登録5977517
・骨相セラピー 登録5790990
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